起業の前に知っておくべきお金の話
過去の数値から仕事をする税理士
数値を活かして過去と未来をつなげる
岐阜市の未来会計士 藤垣寿通です。
昨年末に妻の知り合いが起業すると聞いた。
その彼は、妻の髪を切ってくれてた美容室の担当の人なんです。
まじめで、貯金もしっかりしてきたようです。
勤めていた美容室にオーナーの息子さんが戻ってきて、
自分の居場所がなくなったと感じたことが、
独立のきっかけなのだそうだ。
独立のきっかけは、人それぞれです。
自分の店舗を夢見て独立する人がいれば、
会社を退職して再就職先が見つからないから、
独立という形をとる人もいます。
こんな記事があるのでご紹介します。
この記事によると、
なんと開業して60%のサロンが1年以内に閉店するそうです。
3年以内に90%のサロンが閉店。
根拠は分からないので信ぴょう性が不確かですが、
これだけは言えます。
甘い考えでは、必ず閉店する。
数値に多少のズレがあったとしても、
かなり高い確率で閉店しているのは事実。
生き残っているサロンは、
ほんの一握りですよ。
中途半端な気持ちで独立していたら、
あっという間に閉店します。
何がダメなのかすら分からないうちに、
運転資金が底をつくでしょう。
私の妻の担当だった人に、
妻は私の名刺を渡してくれました。
「開業前に相談に乗ってくれるから、
最初は無料だし一度話してきて。」
妻は、失敗することの怖さを知っています。
20年ほど前に私の父が勤める会社が倒産し、
私の家族がどんな寂しい思いで生活していたのかを。
・大事に貯めたお金をどうやって使ったらいいのか、
・預金はある程度残しておいて融資を受ける必要性
・店舗の立地の重要性
・価格の設定のしかた
など、事前に決めておくべきことは本当にたくさんあります。
間違って開業してしまってからでは、
取り返しがつかないことが多くあります。
税理士をしていると、たいてい開業してから相談に来られますが、
できれば開業前から相談に乗ってあげたいのです。
「僕、どうやって開業したらいいか、全然分からないんですよ!」
「経理とか、そういうこと、どうやるんですか?」
と、妻に聞いてくるくらいですから、
ぜひ力になってあげたいと思っていましたが、
その彼からは電話はありませんでした。
ちなみに、すでに開業してるそうです。
開業したての人から高い料金を請求するなんてことは考えていませんが、
税理士の事務所の扉を開くのはハードルが高いのかもしれません。
私の側でも、なにか工夫できることがあるかもしれませんね。
開業した彼のサロンが早く軌道に乗るよう、
陰ながら応援いたします。