過去の数値から仕事をする税理士

数値を活かして過去と未来をつなげる

岐阜市の未来会計士の藤垣寿通です。

毎日ブログ1639日目

 

 

おはようございます!

1月の最終週が始まります。

税務ではいろいろなものの締め切りが今月末です。

コロナ対応の固定資産税の減額の申請も今月末です。

くれぐれも提出忘れのないよう気を付けましょう!

 

 

さて、

今日は組織の話しですよ。

あなたはカッツ理論をご存じでしょうか?

元ハーバード大学のロバートカッツ博士が

提唱した組織論です。

多くの職種に必要な能力は3種類あり、

仕事の階層によって必要なスキルの比率が

変化していくという考え方なのです。

 

 

私はこの理論を企業研修講師の勉強をしていた時に

その講座の先生の野原さんから教わりました。

具体的な野原さんの事例を聴きながら

とても分かりやすく腑に落ちました。

 

 

組織の中でスキルアップしていくと、

出世して下にメンバーが付くようになりますよね。

いわゆるマネジャー(管理者)です。

プレーヤーの一般社員からマネジャーになるときに

どちらの役も同時に受け持つプレイングマネジャーという

言葉がありますが、

私も経験してきました。

管理職の役もあり具体的な担当ももって仕事をする立場です。

 

 

こういう兼務の状態を経て

マネジャーに上がっていくのだと思いますが、

この変化の過程って実はとても難しいのです。

何が難しいかというと、

上から求められる仕事の質が

変わってくるんですよ。

 

 

例えば、

プレイングマネジャーのAさんは、

自分の担当を持ちながらBさんとCさんを

部下に持ちました。

AさんはBさんCさんと目標達成に向けて

営業で頑張っています。

でね、

Aさんは元々営業では成績が良く、

プレイングマネジャーとなっても

営業成績は社内でトップだったとします。

そんな時に、

Aさんの上司であるD部長と話す機会がありました。

Aさんは管理業務が増えても営業成績を落とさないために

以前にもましてお客様への電話連絡など

細かく配慮しながら遅くまで残業して頑張っていました。

てっきり成績を褒めてもらえるかと思ったら、

D部長からはこんなことを言われます。

「A君、君は何をやっているんだ。

ちゃんと仕事をしてくれよ。」

 

 

褒めてもらえるかと思っていたAさんは、

何が何だか分からずに悩んでしまったんです。

こんなに遅くまで残業して頑張ってるのに、

これ以上何をやればいいんだ!

D部長の真意が分からないまま

見つけたのがカッツ理論の図表でした。

テクニカルスキルとは、

業務遂行能力、定型業務能力や業務知識と呼ばれるものです。

会計事務所で言えば、財務データを入力して決算を仕上げ、

申告書を作り上げる能力です。

その業種ごとにテクニカルスキルは異なりますが、

どんな仕事でも基礎として必須の能力です。

 

ヒューマンスキルとは、

対人関係のスキルで、他者との関係を作るためのスキルです。

社内はもちろんですが、

社外のお客様や取引先のかたなどとの関係になります。

コミュニケーション力、ヒアリング力、交渉力、

提案力、動機づけ、リーダーシップなど。

 

コンセプチュアルスキルとは、

経営者に求められる能力で、

本質を見極め経営ビジョンを描き、

組織を導く能力です。

具体的には、

ロジカルシンキング、ラテラルシンキング、

クリティカルシンキング、多面的視野、

柔軟性、受容性、知的好奇心、

探求心、応用力、洞察力、

直感力、チャレンジ精神、

俯瞰力、先見性などがあるそうです。

 

 

 

先程の図を見てみると、

一番下のスタッフ層でどの面積が多いでしょうか?

一番大きな面積はテクニカルスキル、

次にヒューマンスキル、そしてコンセプチュアルスキルですね。

つまり、管理職に上がるまでは

テクニカルスキルが一番求められているということ。

仕事ができなければ人の上に立つことはできませんからね。

そしてヒューマンスキルはどの階層でも求められます。

仕事だけできても、

その人は組織から用いられません。

人間関係を作る能力も求められるんですね。

 

 

幹部のミドルマネジメント層はどうでしょう。

テクニカルスキルが減って、

コンセプチュアルスキルが増えましたね。

現場の仕事は大きく求められなくなり、

人を活かして結果を出すことが求められているということ。

あらたに頭を使うコンセプチュアルスキルが

求められ始めますね。

先程の事例でD部長から言われた言葉の意味は

ここにあるのです。

Aさんは仕事の成果を部下と同列で争っていたのです。

そう、すでに仕事の成果を求められているのではなく、

BさんCさんを育成して成果を上げるチームにすることが

求められていたのに、

Aさんはそれに気づかず

自分の成績を一生懸命上げることに力を注いでいたのです。

だからD部長から釘を刺されたのです。

 

 

プレイングマネジャーは現場と管理の両面の

業務を受けもつために、

自分の軸足がどこにあるのかを

見失うことがでてきます。

また、

仕事の成果や能力で競ってきたことが記憶にあるので、

ついつい部下の立場に降りてしまって競ってしまうんです。

上司のAさんが部下に負けたって問題ないんです。

そこを求められているわけではありませんから。

早くそこに気が付けるかどうかが大事ですね。

 

 

また、

逆のパターンもあります。

管理の仕事が楽しくなり、

ついつい自分の担当先をほったらかしにしてしまい、

次々とお客様からクレームが入ってしまうということ。

管理業務はどれだけでも時間をかけられます。

だからこそ、意識して自己管理しないといけないのですね。

 

 

凄い長文になってしまったので、

今日はここまでにします。

自分が何を求められているか、

見失わないようにしましょうね。

 

 

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