カッツ理論で誰でもわかる組織論
こんにちは!
今日は私が以前、士業の方向けに講師をした時の
組織作りのことをお伝えしましょう。
ロバートカッツ博士が提唱された理論をご紹介したいのですが、
ご存じの方はいらっしゃるでしょうか?
その話の前に、
私の過去の話しを聞いてください。
私が勤務時代のこと、
税理士士試験にも合格して副所長の役職をいただき
スタッフたちの仕事をチェックする役割ももらっていた頃のこと。
私は自分の担当の仕事はがっちりあるのに、
スタッフたちの質問や仕事のチェックまで
なかなか忙しい毎日でした。
でも税理士となった以上は周りのメンバーには負けたくない。
そんな気持ちが強くて一生懸命残業もして
仕事を頑張っていたことを覚えています。
そんな頃に大先生から言われた一言がこれ。
「藤垣君はぜんぜん仕事ができとらん!」
私は耳を疑いました。
「え・・・・??」
どういうことか分かりません。
いや、私がいなければ事務所は回らないだろうくらい
仕事をしていましたし、
いつ機嫌を損ねたのだろうくらいに
言われた意味が分かりませんでした。
しばらくしても何も変わりません。
自分なりに一生懸命
周りのメンバーには負けないようにと
人一倍仕事をしているのに何で評価されないんだ!
とメンタルがおかしくなりそうだった頃に出会ったのが
このカッツ博士の図でした。
仕事のスキルを表した図表なのですが、
この図を知った時に
「そういうことだったのか」
と理解できました。
この図に色を付けてみますね。
青色はテクニカルスキル(業務を行うスキル)、
緑色がヒューマンスキル(人間関係のスキル)、
黄色がコンセプチュアルスキル(創造性のスキル)。
上から三つの層に切り分けられていて、
一番上の層が経営者、
二番目の層が幹部スタッフ、
一番下の層が一般スタッフとなります。
一般スタッフは青色のテクニカルスキルの割合が一番大きいですよね。
なぜなら実務を頑張るのが社員ですから。
ヒューマンスキルという真ん中のスキルはどの階層にも必要になります。
組織にいるならば必ず必要となるからね。
でね、
幹部スタッフの緑色を見た時にハッとしたのです。
テクニカルスキルは一般社員より小さくなり、
ヒューマンスキルとコンセプチュアルスキルが大きくなっているのです。
そう、
幹部には日常業務ではなくて、
スタッフたちに関り、
彼らがどれだけ頑張ってくれるかを高めるために
ヒューマンスキルを駆使していく必要があったのです。
私はテクニカルスキルで周りのメンバーたちと競争していたのですが、
それを求められていたのではなくて、
もっと幹部としてメンバー育成などに力を注ぐことを
求められていたことが分かったのです。
これを知ってからは、
自分はどの立ち位置でどこに力を注いでいく必要があるのかが
明確になったのです。
自分の仕事をするだけではなく、
ただスタッフの仕事のチェックをするだけではなく、
もっとスタッフたちに早く一人前になってもらうために
関わっていく必要があったのですね。
大先生はこの後数年で亡くなられてしまいましたが、
大きな学びがあったことを今でも思い出します。
あなたはどの立ち位置にいますか?
そして誰と戦っていますか?
テクニカルスキルで一般社員のメンバーたちと
競ってはいませんよね??