愛知の町工場の底力|バーミキュラ
過去の数値から仕事をする税理士
数値を活かして過去と未来をつなげる
岐阜市の未来会計士 藤垣寿通です。
おはようございます!
毎朝の朝食で食べるご飯、
おコメを炊くのにうちではいつも土鍋でした。
結婚して19年、ずっと土鍋でご飯を炊いています。
土鍋の良さはご飯の艶と食感、そしてお米の香り。
でも、蓋が欠けたりしますし、密閉性はあまりありません。
そこで、半年くらい前に鍋を予約したんです。
それが先週届いたんです(^^♪
愛知県の愛知ドビーという会社が作ったバーミキュラという鍋。
小さめのサイズで比較的人気がない色だったから半年で届きました。
カレーが作れるサイズは人気で更に待たされるそうですよ。
さて、実際にご飯を炊いてみると、
普通の土鍋で作ったご飯と全然違いました!
米粒一粒一粒に弾力があって食感が違うんですよね。
あまり味覚は敏感じゃない私に分かるくらいなので、
他の料理でも違いが出てくるのでしょう。
楽しみです(^^♪
この鍋と一緒に、専用のレシピブックが届きました。
その中にはこのバーミキュラの開発ストーリーが載っているんです。
たった6ページの記事でしたが、
中身は大変読みごたえがあるものでした。
紹介しますね。
愛知ドビーという繊維機械を作るメーカーは、
鋳物技術に優れていましたが、
時代の流れとともに下請け工場と化していきます。
現社長である3代目がこの会社に戻ってきて、
経営を立て直しました。
現社長の弟も兄に頼まれ会社に戻ってきます。
弟の副社長はもう一つの優れた技術の精密加工での仕事を増やしていきました。
ようやく仕事も軌道に乗ってきたのですが、
職人たちの顔は曇っていました。
「昔のメーカーとしての誇りは、
今の下請けとしての仕事では取り戻せていない」
と思ったそうです。
鋳物技術と精密加工技術について
活かせるものがないか調べていくと
調理器具と相性がいいことに気が付いたそうです。
そこで片っ端からルクルーゼを仕入れて研究したんです。
世界一の鍋を開発することを目指して、
研究を始めたものの、
実は鋳物ホーロー鍋は密閉性が弱く、
アメリカやドイツのアルミ鍋に世界一を取られていました。
しかし、鋳物ホーロー鍋の方が野菜が甘く感じ、
ここで世界最高になることを目指すのです。
開発から1年かけて、ある程度のレベルまで仕上げたそうです。
おそらくルクルーゼ並みのレベルです。
しかし密閉性は確保できません。
ここで、リーマンショックが起きたのです。
下請けの仕事が大きく減少し、
毎月赤字に転落します。
鍋の試作の分だけ赤字になったそうです。
今のレベルで販売を開始し、
販売しながらさらに上のレベルを目指すという選択肢があったとのこと。
でも、社長はそれを選択しませんでした。
世界最高の鍋を作るという夢は、
その鍋ではなかったからです。
それから更に1年と半年かかりました。
一万個の試作と数百と言う製造ポイントをすべて洗い出すことに成功し、
社運を賭けた鍋はついに完成したのです。
それがバーミキュラと言う鍋です。
この熱い想いが理想の鍋を完成させたんです。
日本の町工場が、
人の手でしかできない精密な加工を可能とし、
世界最高の製品を作り上げるという物語。
こんな会社がどんどん出てこれば、
日本のモノ作りはまだまだいけると感じます。
こういう熱い話し、大好きなんですよね(*^^*)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【満席 2席増設】となりました!
最新情報を無料でゲット