過去の数値から仕事をする税理士

数値を活かして過去と未来をつなげる

岐阜市の未来会計士の藤垣寿通です。

毎日ブログ2266日目

 

 

おはようございます!

今日は令和4年分の所得税確定申告から

影響のある改正についてご紹介しますね。

 

 

藤垣会計のお客様ではいらっしゃらないのですが、

世の中には給与所得で納付済みの源泉所得税を

事業所得のマイナスと通算して

還付を受けるという人がいらっしゃるそうです。

 

 

そしてその事業所得の実態が

ほとんど事業としては認められないようなもの、

つまり、

還付を目的として

取ってつけたような名目だけの事業をしていることにして

交際費など飲食した領収書をたくさん経費として計上して

赤字になった申告をすることで

還付を受けるということがあるようです。

 

 

普通に考えたら還付金詐欺みたいなもので

明らかにアウトだと思うのですが、

事業として申告をされていると

税務調査をしていかないと

それが問題なのかどうかは確認できません。

膨大な労力が必要となってしまうので、

今年の改正によって

副業と認められるものは

事業所得ではなく雑所得とすることに変わります。

 

 

事業所得から雑所得になるとどうなるか?

雑所得では、

その所得が赤字となったとしても

その赤字は他の所得と通算できないのです。

赤字でマイナスとなった所得は

ただゼロ円の所得だったとして申告することになります。

だから給与所得から納められた源泉所得税を

還付することはできなくなるのですね。

 

 

そして、

その雑所得にする基準がおおむね見えてきました。

原則的には、

社会通念上それが事業として成り立っているかで

判定するのですが、

形式的な要件としては帳簿書類の保存等があれば

社会通念上はおおむね事業所得となるようです。

 

 

ちなみに、

社会通念上で事業と認定されるための要件を

過去の判例からまとめてみるとこうなります。

1.営利性、有償性の有無

2.継続性、反復性の有無

3.自己の危険と計算における企画遂行性の有無

4.その取引に費した精神的、肉体的労力の程度

5.人的、物的設備の有無

6.その取引の目的

7.その者の職歴、社会的地位、生活状況など

これらを総合的に勘案して判定するものとされるとあります。

 

 

継続性反復性とは、

事業である以上は年に一度だけの取引きでは

事業とは言いにくいということ。

自己の危険とは、

給与所得者のように仕事上の責任は基本的に会社にありますよね。

これが自己の責任において仕事をしている状態を言います。

事業をしている以上は、

その仕事の責任は本人にあるということです。

その他にも様々な点を考慮して判断することになりますが、

還付目的で形式的に申告している人の大半は

雑所得になってしまうのではないでしょうかね。

 

 

その他にも、

雑所得の範囲として一定の基準が設けられました。

いくら帳簿の保存があっても事業と認められるには

個別に判断することになるのです。

所得の金額が僅少であることや、

営利性が認められないことの内容が明確にされたので

気になる方は近くの税務署か税理士さんに

お問い合わせくださいね。

 

 

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