なぜ数字がそうなっているのか分かる経営
過去の数値から仕事をする税理士
数値を活かして過去と未来をつなげる
岐阜市の未来会計士の藤垣寿通です。
毎日ブログ3376日目
こんばんは!
コロナ前の話しですが、
お客様先がM&Aで買収した工場が
なかなか数字がよくならない。
そんな状況が続いていました。
何が悪いのか、
特定したくてもなかなか原因も分からなかったのです。
その工場は遠方にあるため
そこにもともと務めていた工場長に采配を任せ、
定期的に役員が様子を見に行くようなスタイルで
経営管理をしていたのですが、
いつまでたっても良くならない。
数年かけて分かってきたのは、
その工場長が裏で業者からバックマージンをもらっていたということ。
業者には高い価格で取引をして会社に負担をさせて、
業者がもうかった分の一部を自分がもらっていたのです。
あまりその工場長を攻撃すると工場全体に影響が出るため、
うまく退職にもっていき、
その取り巻きのような社員も退職してもらいました。
そこから何年もかかりましたが、
今では本来の売上と利益が生まれるようになったのです。
社員を疑うわけではありませんが、
経営者が想定している利益と
実際の数字に大きな乖離があるときには
何かが起きているということです。
問題がないのに利益が悪いはずがありません。
何かがそこにあるのです。
だからね、
数字がちゃんと見えるようにするために
商品ごとや工事ごとに台帳などを作って
粗利がどうだったかを見える化する必要があるのです。
そのやり方はどんな形でもいいのです。
とにかく現実が分かる状態をつくることです。
社員を疑う必要がない状態の中で
数字を追いかければいいのですが、
どこで利益が生まれ、
どこで損失が発生しているのか、
それも分からないのに会社が良くなるはずがありませんね。
数字の根拠が分かるようにするために
必要最低限でいいので仕組みを作りましょう。
その時間を惜しんではいけません。
原因は明確に把握してくださいね。