会社は税金を払わないと成長できない
過去の数値から仕事をする税理士
数値を活かして過去と未来をつなげる
岐阜市の未来会計士の藤垣寿通です。
毎日ブログ1757日目
おはようございます!
5月もあと残りわずかとなります。
税理士業界では3月決算の申告月となるので
とても忙しいのですが、
やるべきことを見極めてプランニングしていきます。
今週もよろしくお願いしますね!
さて、
多くの会社経営者の方をみていると、
もう何十期と経営を続けてこられているのに
「会社は税金払わないくらいがいいので
赤字でもいいんです。」
なんてことを言う経営者もいるんですよね。
つまりとにかく税金は払いたくないんです(^^;
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ケースバイケースで確かに赤字でも
自己資本比率が高くて(借金が少ない)
流動資産が多い会社(お金が多くある)では、
いままでの積み上げてきた利益が
現金預金となって残っているため、
ちょっとした不景気であろうが
財務状態はビクともしません。
そんな会社さまは大丈夫なのです。
でもね、
税金払わなくていいなら
赤字でもいい、
なんていう人の会社に限って
会社の中には現金預金が少なかったり、
会社の総資産は多く計上されているけど
バブルの時に買った土地の価額が
買ったときの高いまま計上されているだけだったりと、
問題だらけだったりするのです。
また、
これから事業を承継していくというのに、
会社の基盤となる財産の形成を
してこなかったりするケースも多くあります。
会社は個人と財布が異なります。
設立当初は個人も法人も一緒になってても、
個人が寿命で亡くなろうが
会社は未来永劫、あり続けるのですね。
経営のバトンを次世代につないでいくのであれば、
その財務内容は恥ずかしくない状態にしておく義務があります。
これは、
自分の子供などの親族が承継する場合もそうですが、
もし身内に承継する人がいない場合のM&Aをする場合にも
大きく影響するんですね。
だから良い会社にするためには、
財務状態を良くしなければいけません。
でね、
会社が成長するためには
例えば工場や機械に設備投資をして更に生産能力を上げたり、
支店を増やして営業網を拡大したり、
店舗を増やすことで更に販売できるようにしていきます。
こういった投資というのは、
もちろん融資を受けて行うケースが多いのですが、
お金を借りたら返済しなければなりませんよね。
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ではお金を返済したときの金額は、
経費となるでしょうか?
答えは、
経費にならないのです。
だってよく考えてみてください。
返済額が経費になるのなら、
お金を借りたときにその借りた金額は収入になるのですか?
違いますよね。
お金をもらったのであれば収入ですが、
返していくのですから負債となります。
つまり、
返済するお金は負債を減らすという処理がされるのです。
そして逆説的に言えば、
お金を返す金額分は経費にならないので、
その分利益をあげておかなければ
返済できなくなるという事です。
基本的には、
借入の返済は利益の中から行うのです。
しかも税引後の利益ですよ。
例えば、
利益が500万円出たとすると、
そこにかかる税金が150万円だったとします。
残った税引後利益は350万円ですね。
この350万円のなかから年間の返済分を支払えれば、
その年のキャッシュは前年度より増えるのです。
350万円では払いきれなければ
前期末までのキャッシュの残高からも
負担しなければ支払えないという事ですね。
この計算は実際にはもっと複雑です。
減価償却費という経費が絡んできますし、
売掛金や在庫の増減など、
厳密にいえばどんどん複雑で細かくなります。
でもね、
シンプルに考えなければ
本質は見えてきません。
だからこそ重要な部分に焦点を当てて
物事を見ていってください。
結論としては、
税金を払える状態というのは
利益をあげられている状態です。
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その状態を作っていかなければ、
会社は成長できないという事です。
税金は悪ではありません。
不必要な税金を支払うのはいけません。
そのために税理士はしっかりみてるんです。
企業のかじ取りを勘違いしないようにしてくださいね!
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